ミピアーチェ

アットホーム イタリア食堂 ミピアーチェ

 

今年の5月に荻窪、清水にオープンしたイタリア料理店がある。

オープンから3ヶ月で荻窪の新たなグルメスポットとして注目を集めるのが、今回伺った、ミピアーチェ

荻窪駅北口から、四面道へ出て、環八沿いを井荻方面へ3.4分歩くと、白の外観で大きな窓が印象的なお店が見えてくる。

 

表の看板には『アットホーム イタリア食堂』と書いてあり、扉の向こうには、大きなカウンターと広々とした机が並び、木に囲まれたあたたかい雰囲気。

大きな窓から差し込むひかりは開放的で、テラスのように、食事を楽しめるだろう。


ミピアーチェ



笑顔で迎え入れてくれたのは、店主の舩橋さん。10代の頃からイタリア料理店で学び続け、今年の5月にミピアーチェをオープンした。

 

飾らず気さくな舩橋さんの人柄は、そのままミピアーチェに表現され、だれでも気軽に入れて、食事を楽しめる。

お店について伺うと、とても謙虚に、だが真剣に答えていただけた。

 

ミピアーチェ


馴染みやすさと、温かさを感じるお店でありたい

 

──舩橋さんが、こちらにミピアーチェを開店するまでの経緯を伺いたいです。

 

船橋さん:19歳から、イタリア料理のお店で働きはじめました。イタリア料理を選んだのは素直に美味しいと思えたからなんです

作り手である僕自身が美味しいと思うものを作りたいと感じ、自分のお店を持とうと決めた時に食事の時間をゆっくりと楽しめるお店にしようと思いました。

 

イタリア語の『ミ・ピアーチェ(Mi piace)』は、『私の好きな』という意味です。あえて造語のミピアーチェ(mipiace)を店名にしました。『ミ・ピアーチェ(Mi piace)』だとなんか構えちゃいませんか?(笑)

僕の中で、ここはレストランではなく、例えるならカフェのような馴染みやすさと暖かさを持った食堂なんです。

 

──確かにかしこまったレストランというよりは、気軽に入れる食堂やカフェの雰囲気に近いですね。

 

船橋さん:料理はもちろん、お店の雰囲気やスタッフ、そのときに流れていた音楽まで。僕はそれらをすべてひっくるめて『食事(の時間)』だと思っています。

楽しい食事の時間を過ごしていただきたく、あえて駅から少し歩く場所にお店を出しました。

駅前だと慌ただしく、瞬く間に終わってしまう食事も、まるで知り合いの家に来たときのように、ここならゆっくりと楽しめるのではないでしょうか?

 

開放的でお客様が入りやすいようにと大きな窓もとりつけました。

厨房もオープンにしてお客様と話しやすい雰囲気を大切にしています。

まだ3ヶ月ですが、前を通りがかった方々から手を降ってもらったりすると、少しいい場所(店)になれた気がします。

外のスタンディングカウンターも、お客様にふらっと寄ってもらいたくて作りました。


ミピアーチェ

そして、ひとつの食卓へ

 

──料理も、「馴染みやすさ」や「暖かさ」がテーマとなっているのでしょうか?

 

船橋さん:はい。料理もシンプルで、美味しいものを心がけており、『素材の持ち味を出来るだけ活かしてあげること』を大切にしています。

僕自身野菜が好きで、野菜のメニューを増やしつつ、時期や状態でどうしてあげるのが美味しく、食べてもらえるかを野菜たちと話をしながら決めています。

知り合いの農家の方や業者さん達とのつながりで良い野菜がお店に届きますので、必要以上の味を加えることなく、温度や扱い方に気をつけて、素材の味を楽しんでいただきたいと思っています。

最近はうれしいことに、お子様連れの方が『ここの野菜は食べられました』と子供に分けていただいています。

 

最近は、お客様の野菜に対する興味が大きく、そんな方々にも、あたらしい発見や喜びを与えられるようなものを提供していきたいと考えています。

オリーブオイルも大好きで初めてイタリアへ行った際は、オリーブ農園のご家族にとてもお世話になりました。料理への使い方、火加減、量、それぞれを気づかい使っています。

お客様からも、「ここの料理はおなかいっぱい食べたのに、さっぱりとしていてやさしい感じがする」と言ってもらえるのは嬉しいですね。

 

ミピアーチェ
(写真左):バーニャカウダ 素材の味が最大限に引き出された野菜たちをアンチョビソースでいただく。
(写真右):野菜だけではなく、果物も美味しいmipiace。旬の桃はとれたての瑞々しさでした!

 

 

──素材の状態を見て、その持ち味を引き出すということですね。胃に優しい料理、お子様にも安心して食べさせてあげられる料理が食べられるお店を探していた地元の方も多かったのでは?

オープンから三ヶ月。口コミでその名を広めているミピアーチェですが、今後、こんなお店にしたいという目標があれば教えていただきたいです。

 

船橋さん:僕自身ここまでお話させていただきましたが、『うちのお店はこう!』と強いたくはないんです。
あくまでも僕の考えです。『この人はこんなこと考えていたんだなぁ』くらいで受け取ってもらいたいです。

 

友達とご飯や飲みに行ける機会って、ありそうでなかなか無かったりしませんか?

でもここに来れば地元の顔馴染みのお客様がいて、僕もいて。

この先のミピアーチェが、ひとつの食卓のような場所になれたら嬉しいです。



ミピアーチェ

 

今回舩橋さんには、ランチタイムが終わり、ディナーまでの仕込みの時間で取材にご協力いただいた。私が取材をしている間にフォカッチャが焼き上がり、その焼きたての幸せな香りがお店を包む。

 

大きな窓から外を眺めると、時間に追われる日常を、すこしの間忘れて、ほっと一息つける。食事を楽しく、緩やかに彩ってくれるイタリア食堂。

ミピアーチェmipiaceで流れる素敵な時間をあなたも体験してみて下さい!

 

(写真・編集:松村)