荻窪新聞 2014年7月2日
荻窪新聞

星の話を聴きにいこう!!

プラネタリウムを見て、杉並の未来に思いをはせよう
 
最近夜空を見上げていますか?仰ぎ見ても、昔ほど星が見えにくくなりましたよね。星の観察もしにくくなりました。そんな時は、杉並区立科学館のプラネタリウムに行ってみては?
 
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2014 年 3 月に策定された杉並区区立施設再編整備計画(第一期)」において、残念ながら“廃止”の方向性が示された科学館

 

1969 年、アポロ 11 号のアームストロング船長が人類史上初の月面着陸に成功した同年、全国に先駆け開設された杉並の科学文化・教育の拠点を訪ねました。

 

 

 

科学館のエントランス科学館のエントランス。ドーム型の天井に目が釘づけになります。 

 

 

 

 

 

驚くほどたくさんの星々が眺められる荻窪

 

 

 

 

 

驚くほどたくさんの星々が眺められる荻窪

夏至のこの日は、毎月 1~2 回程度、定期的に開催されるプラネタリウムの投影日でした。

 

 

 

プラネタリウムのチラシこの日の投影内容は「今夜の星空+火星の話」。7 月 12 日(土)も同じ内容で開催予定です。 

 

 

 

定刻の 10 分前にアナウンスが流れ、来場者がいっせいに 3 階のプラネタリウム室をめざしました。

この日の来場者数は、ざっと数えて 40~50 人。

 

一般向け(中高生~大人)ですが、小学生ぐらいのお子さんの姿もちらほら。

そして、もちろん一番目についたのは、天文ファンとおぼしきロマンスグレーのおじさま方です!

入り口で、1 人に 1 枚、こういう紙を手渡してくれます。

 

 

 

「星座を見つけよう―夏―」と書かれた B4 の紙の表麺 「星座を見つけよう―夏―」と書かれた B4 の紙。

 

 

 

「星座を見つけよう―夏―」と書かれた B4 の紙の裏面裏もあります。

 

 

 

生解説担当の指導員さんによると、「この紙を使って、ここで星を探す練習をしてもらい、おうちに帰ってから夜空を見上げ、実際の星を探してもらう。これが杉並区立科学館のスタイルです」

そのため、冒頭でこの紙の使い方について、ていねいに指導してくださいました。

 

 

そして、いざスタート!

「さあ、太陽が沈みますと、こんな星空が見えてきますよ」

 

プラネタリウム室内は、その瞬間、6 月 21 日(土)の 20 時 40 分にタイムスリップ。

入り口で配ってもらった紙と、ほぼ同じ星空が出現しました。

思いのほか、たくさんの数にびっくり!

 

まず教えていただいたのは、北斗七星の探し方。

私たち大人には“ひしゃく”の形だと説明するそうですが、子どもたちには“フライパン”。

年代を感じます。

 

そして、続いて教えていただいたのが、春の大曲線。

うしかい座のアークトゥールス、おとめ座のスピカと続きます。

意外と簡単にたどれるそうなので、お天気の日にチャレンジしてみようと思いました。

 

 

 

春の大三角 「Copyright(c) 2013 『春の星座』を観察して楽しもう! All Rights Reserved.」より出典

北斗七星と春の大曲線(イメージ)。

 

 

 

今度は東の空。こと座とはくちょう座とわし座でつくる夏の大三角形です。

今の時期は日が長いため、東のほうの星空は 21 時ごろにならないと見えづらいらしく、おすすめの観測時期は 9 月ということでした。

 

 

 

夏の大三角 「Copyright (c) 1997-2014 Rakuten, Inc. All Rights Reserved.」より出典

夏の大三角形(イメージ)。

 

 

 

その後、さそり座、へびつかい座、へび座などの見つけ方も教わりました。

そして、次は火星の話。「その前に」と準備の間に流されたのが『火星』。

今からちょうど 100年前に作曲されたホルストの有名な組曲『惑星』の中の 1 曲です。ココロニクイ演出ですよね。

 

 

火星については、2 年ごとに地球に接近する大接近と小接近の違いやそのメカニズム、NASAから引用した地球とのデータ比較、ガリレオ・ガリレイから始まる歴史の話……などなど。

 

おもしろかったのは、火星に運河があるのではないかといった天文学者・ローウェルさんの説が、H・G・ウェルズの『宇宙戦争』、そしてオーソン・ウェルズのラジオドラマにつながり、一大事件になった話。

探査機が火星に行くまでは、本当に火星人の存在が信じられていたのですね!

 

 

それも、今となっては過去の話。

この日は歴代の NASA の探査機が撮影した画像や、現在、火星で生命存在の根拠を探して活動を続けるマーズ・サイエンス・ラボラトリー、愛称「キュリオシティ(好奇心)」から送られてきた情報を紹介して終了。

 

 

その中には、2013 年の「オックスフォード・ワード・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた「selfie
(セルフィー・自分撮り)」するキュリオシティの画像もありました! So cute!

 

 

 

階段の踊り場から撮影した館内階段の踊り場から撮影した館内。あなたも想像の翼を広げてみませんか? 

 

 

 

 

 

 

あの「はやぶさ」は荻窪から生まれた!?
世界に誇る科学文化都市・杉並区

 

 

 

 

科学館は、プラネタリウムの投影以外にも、さまざまな区民のための事業を展開しています。

 

 

◇エントランスホール

 

日本で誕生したニュートリノ天文学の解説パネル日本で誕生したニュートリノ天文学の解説パネル。みなさん、とても熱心に読まれていますね。

 

 

コイワシクジラ(ミンククジラ)の骨格標本その足元に展示されているのは、コイワシクジラ(ミンククジラ)の骨格標本などです。

 

 

 

 

◇第 1 展示室(生物・地学分野)

 

の生物標本や地震観測装置などたくさんの生物標本や地震観測装置などが展示されています。

 

 

タカのはく製タカのはく製。リアルすぎます。 

 

 

「小柴昌敏博士とニュートリノ天文学」の常設展示「小柴昌敏博士とニュートリノ天文学」の常設展示。
ノーベル物理学賞の受賞者で、名誉区民の小柴昌敏博士の偉業をたたえています。

 

 

 

 

◇第 3 展示室

 

科学館の活動紹介のコーナーの写真このゆがんだ絵の正体は?

 

 

科学館の活動紹介のコーナーの写真筒形の鏡にうつすと、はい、このとおり! 科学館の活動紹介のコーナーです。 

 

 

 

このほかにも、随所に展示された資料で多くのことを学ぶことができます。

 

 

たとえば、小惑星探査機「はやぶさ」を打ち上げたロケット技術。

その基礎を築いたペンシルロケットの開発は、ここ荻窪で進められてきました。

それは、1998 年に、富士精密工業株式会社の荻窪工場を引き継いだ日産自動車が移転するまで続いたといいます。

 

 

老朽やバリアフリーといった課題を解決するために、今の科学館が閉館、解体されるのは仕方のないことかもしれません。

でも、これだけの歴史的背景のある科学文化・教育の礎を簡単に手放してしまうのは、なんとももったいない話ではありませんか?

 

 

科学館付近の小売店科学館付近の小売店にて。みんなで杉並の未来を一緒に考えましょう。

 

 

 

杉並区で生まれ育った方にとっては、すでに何度も足を運んだ施設かもしれません。

でも、今一度、訪れて考えてみませんか?

 

プラネタリウムが見られるのは、今年度末までという話です。
もうすぐ夏休み。お子さんのいる方は、ぜひお子さん連れでどうぞ!

 

 

 

9 月までの「プラネタリウム投影」予定表

 

 

 

 

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