荻窪新聞 2013年7月3日
荻窪新聞

郷土を知れば世界が広がる

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歴史・文化・土地の系譜を知ること「郷土博物館」
 
日常変わらぬ風景や景色。同じ地域に住み続けていると街の環境にも慣れてくる。刺激を求めに旅行に行くのもいいだろうが、今一度、地元の歴史や文化を掘り下げてみてはいかがだろうか。

街にあるものを見れば、その街の歴史が分かるとはよく言ったものである。

荻窪の街歩きをしていると、実に興味深い道や建物をよく見かけるのではないだろうか。 日頃気にかけない道や水路、井戸から地名まで、街で見かけるありとあらゆるものがその街の歴史を語っている。
 
例えば有名どころで言うと、天沼近辺を散歩していると度々遭遇する「車止めのある緑道」。これは天沼弁天池を源にした、暗渠化した桃園川が流れていることを意味している。
いつもと変わらぬ天沼の路地も、暗渠化する前の桃園川沿いでの生活に思いを馳せて歩いてみると「この道は昔の名残が残っているなぁ」とか「あ、ここにも金太郎の車止めが」といった楽しみ方もできるだろう。
 
このように歴史を想像しながら日々発見を繰り返すことも楽しみの一つだが、さらにその歴史の裏付けを検証・調査することもまた、飽くことのない好奇心を満たしてくれるだろう。
杉並区立郷土博物館で時の流れを感じる。

昔の荻窪を知るには現在も調査・研究を行なっている杉並区立郷土博物館がオススメ。

郷土博物館は都立和田堀公園の中にある。荻窪からは少し遠いが、善福寺川も近く、古くからの地形を感じることもできるので、是非とも博物館とその周辺をじっくりと楽しんでみてはいかがだろうか。
原水爆禁止運動発祥の地」の記事でも触れたのだが、郷土博物館には日頃お目にかかれない貴重な資料や展示物などがたくさんある。
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建物の中はとてもキレイ。1階が展示室、2階が会議室や体験コーナー等のスペースになっている。
展示スペースには、歴史資料を始め、発掘された土器から生活道具までさまざまに並んでいる。

準常設展の杉並文学館では、井伏鱒二と阿佐ヶ谷文士の関連物が多く展示されている。

特別展・企画展が行われていない期間には準常設展として「杉並文学館」が開催されている。
 
「杉並文学館」では約200点もの文豪たちの自筆原稿や愛用品が展示されている。
 
また、杉並区に関係のある文士・作家らの住んでいた場所が地図に示されていて、その数の多さにも驚くだろう。

博物館奥には「旧篠崎家住宅主屋」という古民家があり、実際に中に入ることも。

杉並区の指定有形文化財である立派な古民家に実際入ることができるのも、また大きな魅力だろう。
 
台所の土間から上がり広間に腰を下ろして外を眺めていると、昔の生活をふと想像してしまう。時間の流れがゆっくりに感じられる空気を持つ古民家は、現代の私たちにこそ必要な空間なのかもしれない。
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古民家の囲炉裏。土・日・祝休日の午後1時頃から、古民家の囲炉裏に火が入るそう。
古民家の奥座敷。障子扉の間から、静かに庭を眺めているととても心が落ち着く。
博物館の中には、昔の遊び道具を体験できるコーナーがある。メンコやけん玉など様々。
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最もオススメしたいものがこちらの「炉辺閑話」という博物館だより

杉並区立郷土博物館が年に2回のペースで発行している「炉辺閑話」。
企画展・特別展の紹介を始め、杉並についての記事が読み応え抜群だ。
博物館にはバックナンバーも多数おいてあるので、是非とも目を通してみてはいかがだろうか。杉並区の歴史や文化への親しみがどんどん深まっていくだろう。
以下の日程で企画展・特別展が開催される。
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