井伏鱒二/荻窪風土記

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荻窪を知るなら、まず荻窪風土記!!

荻窪風土記の詳細写真杉並が村から”まち”成長していった昭和初期、杉並みには多くの人々が移り住み、人口は急激に増加。この時期に街に杉並にへ移り住んだ人々の中には、文学を志し、裕福ではなくとも人生に燃えていた数多くの文士の姿がありました。

彼らは、この地で人生を想い、文学を語り、酒を酌み交わし、その中から作品を掘り出していきました。

昭和2年から50年間にわたる荻窪の変遷を綴った『荻窪風土記』もその1つの作品といえます。
井伏鱒二が晩年に自分の作家人生を振り返りながら、時世の大きなうねりの中に、荻窪の風土と市井の変遷を捉え、土地っ子や文学仲間との交遊を綴る。半生の思いをこめた自伝的長編。

井伏鱒二の住んだ井荻の地を舞台に、太宰治をはじめとする弁天横町に集う若き文化人や画家、飲み屋や大工などの市井(しせい)の人々との交流や、戦災、関東大震災くぐり抜け変わっていく町並みなどが描かれています。

荻窪の名前の由来から、昔の中央線の様子もよく判るため、街の移り変わりを比較できる楽しみもあります。

淡々として、穏やかで、昭和の都下ののんびりした風土や、文学史に登場する作家たちとの交流が描写されていて、何とも味わい深い。

土地勘のある人なら、この書籍に描かれている場所に足を運んでみたいですよね。

荻窪に住んでいるいる方荻窪を愛してやまないそこのあなたへ、おすすめの一冊です。